【縁結び】島根「出雲大社」良縁を引き寄せる歩き方。参拝ルート完全ガイド

縁結びの神様として知られる出雲大社。神話の時代から続く、日本で最も大切な神社のひとつです。独特の作法や広い境内の巡り方には、知ることで旅がより豊かになる大切な意味が込められています。
この記事では、初めての方でも安心して巡れる参拝ルートから神様の物語、そして特別な作法の意味までを詳しくご紹介します。

目次

はじめに:出雲大社とはどんな場所?

基本情報
基本情報

出雲大社
イズモタイシャ
〒699-0701 島根県出雲市大社町杵築東195

営業時間参拝時間 6:00~19:00
お守り所 6:00~19:00
宝物殿  8:30~16:30
※16:30より警備の都合上、十九社から北側(素鵞社など)へは行けなくなります。
定休日無休
料金無料
アクセス電車
駐車場あり https://izumooyashiro.or.jp/precinct/zeniki
電話番号0853-53-3100(受付 8:30~17:00)
公式サイトhttps://izumooyashiro.or.jp/

島根県出雲市にあり、「いづもおおやしろ」と正式に呼ばれる出雲大社。その歴史は日本の神話の時代にまで遡り、日本最古の神社建築様式を今に伝える、特別な格式を誇る大社です。

主祭神は、縁結びの神様として名高い大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)。そのご利益は恋愛だけでなく、人々を取り巻くあらゆる「ご縁」を結ぶとされ、古くから多くの人々の信仰を集めてきました。

広大で荘厳な境内は、清浄な気に満ちており、訪れる人の心を静め、明日への活力を与えてくれます。たくさんのご縁に感謝し、新たなご縁を結ぶための、日本屈指の聖地と言えるでしょう。

お参りの前に知っておきたい、出雲大社の基礎知識

どんな神様に会える?

出雲大社の中心となるのが、主祭神である大国主大神です。

大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)

多くの困難を乗り越え、豊かな国を築き、多くの神々と結ばれた神話から、縁結びの神様として知られています。恋愛や結婚だけでなく、仕事や友人、健康など、私たちが生きていく上で不可欠な、あらゆる繋がりを結んでくださる、慈愛に満ちた神様です。

また、境内には大国主大神の親神である素盞嗚尊(すさのおのみこと)など、関わりの深い神様もお祀りされています。

どんな運気がアップする?

出雲大社への参拝は、具体的な願い事と共に、自分自身を見つめ直し、運気の流れ全体を良い方向へ導くための時間です。

縁結び運

恋愛はもちろん、仕事や人間関係など、人生を豊かにする全ての「ご縁」を引き寄せ、結びつきを強くするご利益をいただけます。

開運・全体運の向上

国造りの神様である大国主大神にご挨拶することで、人生の基盤が固まり、全体的な運気の向上が期待できます。

心身の浄化

荘厳な神域に身を置くことで、日々の悩みや疲れが洗い流され、心がリフレッシュされます。清らかな心で、新たな一歩を踏み出す力をいただけるでしょう。

なぜ「二拝四拍手一拝」なの? – 出雲大社だけの特別な作法

神社の参拝作法は、一般的に「二拝二拍手一拝」ですが、出雲大社では「二拝四拍手一拝(にれい よんはくしゅ いっぱい)」が正式な作法。これは、神様への深い敬意を表すための特別な習わしです。

最も大切な祭典で神職が「八拍手」をすることから、一般の参拝者はその半分である「四拍手」になったと言われています。二回よりもさらに多い拍手をすることで、神様への限りない感謝と敬意を表現しているのです。

参拝前に整えるべき、服装と心の持ち方

出雲大社は神聖な場所ですが、参拝にあたって過度に身構える必要はありません。大切なのは敬意の気持ちです。

【服装について】
清潔感のある服装を心がけましょう。境内は広く、玉砂利の参道も長いため、歩きやすい靴は必須です。極端な露出やラフすぎる服装は避け、神様にご挨拶するのにふさわしい身なりで訪れましょう。

【心の持ち方について】
鳥居をくぐる前に一つ深呼吸をするだけで、不思議と心が切り替わります。日常の忙しさを少しだけ脇に置き、境内の空気や自然の音を感じてみてください。心を穏やかに保つことが、大神様と向き合う上で最も大切な準備と言えるかもしれません。

特別なご利益「お清めの砂」をいただく準備

出雲大社には、古くから伝わる特別な信仰があります。それは、御本殿裏手にある「素鵞社(そがのやしろ)」の御砂をいただき、お守りや土地のお清めに使うというものです。

ただし、この御砂は、ただいただいて帰ることはできません。事前に、ある場所を訪れて準備をする必要があります。

その場所とは、出雲大社から西へ約1kmの場所にある「稲佐の浜(いなさのはま)」です。神様をお迎えする神聖なこの浜で、まずは清らかな砂を少しいただきます。そして、後ほど素鵞社をお参りした際に、持参したこの浜の砂を社殿の下に供え、その代わりに、もとからある御砂をいただくのです。

時間に余裕があれば、ぜひ出雲大社の参拝前に稲佐の浜へ立ち寄り、この「お清めの砂」をいただく準備をしてみてはいかがでしょうか。

【参拝ルート:前半】勢溜の大鳥居から拝殿へ

勢溜(せいだまり)に立ち大きな木の鳥居をくぐると、いよいよ出雲大社の神域が始まります。ここからは、大国主大神様にご挨拶する前にまず自分自身の心と体を清めていく大切な時間です。

勢溜の大鳥居と下り参道

出雲大社の参拝は、勢溜(せいだまり)に立つ大きな木の鳥居から始まります。まずはここで一礼し、神域へと入らせていただきます。鳥居をくぐると、目の前には緩やかに下っていく「下り参道」が続きます。これは、神様がお祀りされている場所へと参拝者の心が自然と謙虚になるよう導くためと言われています。

祓社での心身の浄め

参道の途中、右手に見える小さなお社が「祓社(はらえのやしろ)」です。本殿へ向かう前に、まずこちらで心身の穢れ(けがれ)を祓い清めていただくのが古くからの丁寧な習わしです。ここに祀られている祓戸四柱大神にご挨拶することで、清らかな気持ちで大国主大神様と向き合うことができます。

松の参道と三つの鳥居

画像引用元:出雲観光ガイド

祓社を後にし、再び参道へ。拝殿へと続くこの「松の参道」では、中央の通りが「神様の通り道」として保護されています。私たちはその両脇の道を進みましょう。この先、素材の違う三つの鳥居をくぐるたびに神域の中心へと近づいていくのを感じられることでしょう。

手水舎での清め

画像引用元:しまね観光ナビ

四つ目の銅の鳥居をくぐる手前、左手に「手水舎(てみずしゃ)」があります。ここで、神様にお会いする前の最終的な身支度として、手と口を清めます。一つひとつの動作を丁寧に行うことで心が静まり、より清浄な気持ちで拝殿へと向かうことができます。

拝殿にてまずは大神様へご挨拶

画像引用元:出雲大社

銅の鳥居をくぐると、正面に大きく構えるのが「拝殿(はいでん)」です。まずはこちらで、大国主大神様にご挨拶をしましょう。作法は「二拝四拍手一拝」。静かに心を澄ませ、日頃の感謝や良きご縁に恵まれますように、という願いを伝えます。

【参拝ルート:後半】御本殿と境内の見どころを巡る

拝殿でのご挨拶を終えたら、いよいよ境内のさらに奥深くへ。御本殿の周辺や、見逃せない大切なお社を巡っていきます。

御本殿と八足門 – 感謝と祈りの中心地

拝殿の裏手にある「八足門(やつあしもん)」のさらに奥に、大国主大神様がお祀りされている国宝「御本殿(ごほんでん)」があります。普段、私たちが参拝できるのはこの門の前まで。門の向こうに広がる神聖な気配を感じながら、改めて感謝の祈りを捧げましょう。

素鵞社のお清めの砂 – 大地の力をいただく

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画像引用元:出雲大社

御本殿の裏手へ回ると、力強い佇まいのお社「素鵞社(そがのやしろ)」があります。こちらには、大国主大神の親神である素盞嗚尊が祀られています。ここでは、「お清めの砂」をいただくという特別な習わしがあり、事前に「稲佐の浜」でいただいた砂を納め、代わりに清められた砂をいただくことで、厄を払い、守ってくれると言われています。

十九社 – 神在月に全国の神々が集まる場所

画像引用元:出雲観光ガイド

御本殿の両脇には、東西に長いお社「十九社(じゅうくしゃ)」があります。旧暦10月の「神在月」に、全国からいらっしゃった神々が滞在される「宿舎」です。神在月でなくとも、この場所で手を合わせることで、全国の神々とのご縁も結ぶことができると言われています。

縁結びの「うさぎ」たちを探して

境内を散策していると、様々な場所に可愛らしいうさぎの石像があることに気づくでしょう。これは、大国主大神が助けたとされる神話「因幡の白兎」にちなんだもの。大神様の慈愛の心に触れる、和やかな時間となることでしょう。

神楽殿と、日本最大級の大注連縄

参拝の締めくくりとして、拝殿の西側にある「神楽殿(かぐらでん)」へ。正面に掲げられた、長さ約13.6メートル、重さ5.2トンにもなる「大注連縄」はまさに圧巻です。この大注連縄の下に立ち、改めて大神様への感謝とご縁を祈ることで、出雲大社での参拝は、より確かなものとして心に刻まれることでしょう。

参拝の証、御朱印とお守りをいただく

心を込めて参拝を終えたら、大神様とのご縁の証をいただきましょう。

御朱印のいただき方

出雲大社の御朱印は、拝殿の西側にある御朱印受付でいただけます。いただく際は、必ず参拝を終えてから。御朱印は記念スタンプではなく、あくまで参拝した証だからです。墨書される「出雲大社」の文字は、シンプルながらも力強さを感じさせます。

お守りと縁結びの糸

出雲大社には、ご縁を結ぶためのお守りが数多くあります。中でも、紅白の絹糸が美しい「縁結びの糸」は、衣服に縫い付けたり大切なものに結んだりすることで、良縁を運んでくれると言われています。ご自身が最も心惹かれるものを、大神様からの授かりものとして大切にお受けください。

参考:出雲大社の御守札と御守|出雲大社教
http://www.izumooyashirokyo.or.jp/530_242-panf.pdf

参拝後の楽しみ:門前町「ご縁横丁」で名物をいただく

清々しい気持ちで参拝を終えた後は、門前町を散策しその土地の恵みをいただくのも旅の大きな楽しみです。これは、神様にお供えしたものをいただくことでそのお力を分けていただき、ご縁を深めるという意味が込められた「直会(なおらい)」にも通じる、豊かな時間と言えるでしょう。

定番グルメ

出雲大社の門前町「神門通り」や「ご縁横丁」には、魅力的なお店が並びます。

出雲そば

香り高いそばを「割子(わりご)」と呼ばれる器でいただく、出雲ならではのスタイルです。

出雲ぜんざい

出雲が発祥の地とも言われるぜんざい。優しい甘さが体に染み渡ります。

美味しいものをいただきながら旅の思い出を語り合う時間は、神様からいただいた素晴らしいご縁の一つかもしれません。

まとめ:心に残る、豊かな出雲の旅へ

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

この記事では、初めて出雲大社を訪れる方でも安心して巡れるよう、参拝のルートとその背景にある大切な考え方をご紹介してきました。

「縁結び」という言葉の奥深さ、出雲ならではの「二拝四拍手一拝」という作法。そして、祓社から始まり御本殿、素鵞社へと続く神聖な道のり。一つひとつの意味を知ることで、単なる観光ではない、心静かに自分と向き合うための豊かな時間になったのではないでしょうか。

出雲大社は、訪れるたびに新しい発見と清らかな気持ちを与えてくれる特別な場所です。次にこの地を訪れる際は、ぜひこの記事を旅のお供に、あなただけの素晴らしいご縁を結ぶ参拝を体験してください。

あなたの出雲の旅が心満たされる一日となることを、心から願っています。

基本情報

出雲大社
イズモタイシャ
〒699-0701 島根県出雲市大社町杵築東195

営業時間参拝時間 6:00~19:00
お守り所 6:00~19:00
宝物殿  8:30~16:30
※16:30より警備の都合上、十九社から北側(素鵞社など)へは行けなくなります。
定休日無休
料金無料
アクセス電車
駐車場あり https://izumooyashiro.or.jp/precinct/zeniki
電話番号0853-53-3100(受付 8:30~17:00)
公式サイトhttps://izumooyashiro.or.jp/
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